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初校ゲラ戻しました

 『ポー奇譚集』のお知らせです。

 株式会社藍峯舎:『ポー奇譚集』

 下記エントリの続報になります。

 2018年9月24日:解説脱稿しました

 初校ゲラが届きましたので、朱を入れて戻しました。

 原稿は一枚目をご覧いただきましたので、初校ゲラは解説最終ページのJPG画像を貼っつけときます。

20181008a.jpg

 引用しようと思って読み返し、こらあかんわと却下した本もむろんあって、たとえば鮎川哲也の『こんな探偵小説が読みたい』もそんな一冊でした。

 名著『幻の探偵作家を求めて』の続編にあたるこの本には「夭折した浪漫趣味者──渡辺温」が収録されていて、インタビュアー鮎川哲也とインタビューイ渡辺啓助のこんな会話が収録されています。

 「ボーの翻訳を、温さんとお二人でやられたそうですね?」
 「ぼくが九州大学の三年のときですから昭和四年でした。弟と二人でポーを訳さなきゃならないということで、本を二つにピッと切って、こっちは弟というふうにしてやったのです。ぼくはアルバイトとしてやりましたが、非常に面白かったですね」
 「温さんは社交家肌でしたか」


 このくだりを普通に読むと、「本」というのは原著のこと、つまり英語で書かれたポーの作品集があって、それを「二つにピッと切って」兄弟で翻訳を分担した、ということになりましょうけど、ほんまかいな?

 エピソードとしては面白いんですけど、そもそもそんな原著が存在するのか、存在していたとしても、その本を気軽にぴっ、みたいな感じで切ったりできるものかどうか。

 むろん切ることはできますけど、ぴっ、と切ったなんて話はどうも信じがたい気がする。

 だから『こんな探偵小説が読みたい』はリジェクトいたしました。

 『幻の探偵作家を求めて』においてもそうでしたけど、私は鮎川哲也の取材能力を結構疑問視していて、上の引用でも相手が「非常に面白かったですね」と答えたらどこがどんなふうに面白かったか、そのあたりを質問してもらいたかったなとも思います。

 そんなことはともかく、渡辺温と啓助の訳書として世に送られる『ポー奇譚集』、限定二百部は12月、特装版三十部は来年新春刊行の予定です。

 もうしばらくお待ちください。
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中 相作

Naka Shosaku

Author:Naka Shosaku
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